2006_10
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(Tue)22:38
広尾線・第1回

昭和62年2月1日
帯広と広尾を結ぶ国鉄・広尾線が廃止となった。
昭和4年に帯広ー中札内間が開業し
翌年には大樹まで延伸され
そして昭和7年11月5日広尾までの全線が開業した。
昭和48年3月に放映された
「新日本紀行」で愛国、大正、幸福の入植農家が紹介され、
このドキュメンタリーの放映が縁で
大正ー幸福間の切符が
「たいそう幸福に」と縁起をかつぎ売れ始め
若いカップルや新婚さんの間で
愛国ー幸福間の切符が
「愛の国から幸福へ」と縁起切符として
爆発的な販売を記録した。

昭和53年の夏にその数は1000万枚を突破して
記念切符まで販売された。
年度別の販売枚数は
昭和48年が8173枚
昭和49年が7403295枚
昭和50年が1563501枚
昭和51年が634601枚
昭和52年が331404枚
昭和53年6月10日時点で31884枚
こう切符の裏に書かれている。

この3枚の切符は昭和49年から51年にかけてのもので
人気がピーク時のものである。

この記念乗車券は廃止間際に販売されたもので
昭和61年の販売である。
昭和51年当時70円だった料金
10年後には3倍以上の220円である。
この程度の期間で3倍以上値上がりした物は他にあるだろうか?
こうして大幅な値上げをしても
赤字解消には至らずバス転換路線として姿を消したのであった。

写真は愛国駅に到着した59690牽引の貨物列車
ホームに見えるダンボール箱は
ここの名産品「メークィーン」である
昭和49年9月撮影